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  • ウイスキーの歴史に刻まれる逸品「ベンロマック 50年」発表

ベンロマック 50年 発表

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歴史と技術が生み出す究極のシングルモルト

2024年9月10日、現地スコットランドのベンロマック蒸留所より「ベンロマック50年」が発表されました。

1895年に創業した独立瓶詰業者・ゴードン&マクファイル社(以下GM社)がベンロマック蒸留所を買収したのは1993年のことです。当時既にインディペンデントボトラーとしての地位を確立していた同社にとって、シングルモルトの生産に一から携わることは創業時からの願いでもありましたが、その悲願が成就するまでに、ほぼ一世紀の時を待たなければならなかったということになります。

買収後5年をかけて蒸留所の再生に努め、1998年にベンロマック蒸留所は生産を再開いたしました。とはいうものの再開後に蒸留したウイスキーはすぐに販売できるわけではなく、再開直後は買収時に引き継いだ樽をボトリングしてリリースしておりました。自らの手によるシングルモルト「10年」の発売にこぎつけたのは2009年であり、買収した1993年から既に15年以上の歳月が流れておりました。

今回の「50年」も買収時に引き継いだ樽の一つであり、その後蒸留所の休止中も静かに見守られ続けた遺産ということになります。

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新旧シェリー樽の共演

このベンロマック50年は1972年12月13日にリフィルシェリーカスクへ樽詰めされ、その後ファーストフィルシェリーホグスヘッドへ入れ替えられた後に2年間熟成されました。

ご存じの通り、GM社は原酒を買い付ける際は必ず蒸留所から直接調達し、第三者から購入することはありません。またその際は自らが選定した樽を蒸留所へ持ち込むことで知られています。残念ながら現在は新たな原酒を買い付けていませんが、同社には125年以上に渡る樽熟成の経験があり、樽を注視して育むエキスパートチームがいます。
そこでGM社はこのベンロマック50年の原酒が詰められていた1972年当時のリフィルシェリーカスクから、ファーストフィルシェリーホグスヘッドへ入れ替える決断をしました。
古き良き時代のシェリー樽のフレーバーを残しながら、ファーストフィルのシェリー樽で2年間熟成させることでその影響を強め、原酒と樽のバランスを完璧なものとすることで、現代の嗜好によりマッチした味わいを実現することに成功しました。

シェリー樽からシェリー樽へ。

膨大な数の保有樽が毎年毎年少しずつ熟成していくのを継続して注意深く見守っているからこそ、通常では行われないシェリー樽同士の入れ替えが行われ、その一滴一滴をひときわすぐれたものにすることができたのです。

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超絶技巧が施されたボトル

このベンロマック50年のボトル、一見して普通ではない模様が施されているのが分かります。

イギリスで最も定評のあるガラス工房の一つであり、ロスシャーを拠点とするグラスストームが手掛けたユニークな手作りのボトルに「バトゥート」という高難度の技法が用いられています。

この技法は北イタリア、ベネチアのムラーノ島のガラス工芸品、ベネチアングラスに用いられるものの一つです。イタリア語で「打たれる/叩かれる」を意味し、1930年代には既にムラーノのガラス職人たちに取り入れられていたようで、砥石を用いてガラスの表面に不規則な模様の重なりを表現する技法です。
砥ぎ目の深さを変えることで魚の鱗や打ち出し細工のような質感を生み、光の影と反射によって魅惑的なシンフォニーを奏でます。グラスストームのオーナーであるブロディ・ネイアン氏は、この技法を25年前にイタリアで習得しました。習得するのが非常に難しいこの技法を、その後自らのチームに伝授するのですが、この技法を用いるにふさわしいプロジェクトを長い間探しており、今回のベンロマック50年のボトルへ採用することを決めたようです。

全て手作りで作られるベンロマックと同様、このボトルも随所にこだわって全て手作業で作られました。1本1本全てが異なる表情を見せる、芸術作品に仕上がっています。

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ベンロマック 50年

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古き良き時代のシェリー樽と、現代の最高品質シェリー樽。
超絶技巧に彩られた、新旧シェリー樽の共演をお楽しみください。


【 容量 】 700ml
【 アルコール度数 】 54.6%(カスクストレングス)
【 樽詰 】 1972年12月13日
【 瓶詰 】 2023年3月2日
【 カスクタイプ 】 シェリー樽
【 生産本数 】 248本



【 テイスティングノート 】

香り:なめらかなシトラスピールに、ほんのりとしたイチゴやかすかなスモーク。パイナップルの香りが前面に出て、フルーツケーキやレモンシャーベットのような香りも感じる。

味わい:煮込んだフルーツの風味にオレンジの表皮や古いレザーの風味が加わり、マジョールデーツやフランベしたバナナがだんだん弱くなってトーストしたアーモンドが現れる。

フィニッシュ:砕いたブラックペッパーやひとすじのスモークを伴った、たっぷりとした長いフィニッシュ。

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